令和4年度　クリニックにおすすめの助成金①
「システム・機器の導入費用が補填されます」

今年も出ました。
クリニックに大人気の助成金「働き方改革推進支援助成金」が本年度も登場です。

この助成金は、
①支給対象となる取り組みを行い、
②指定された成果目標を達成することで、
その取り組みに要した費用の一部が助成されるものです。

たとえば、
①スタッフの労働能率を上げるために「自動精算機」を導入し、
②これまで人手がとられていた作業に余裕ができたことで「時間単位の年次有給休暇」制度を取り入れることができた、
といった場合に、その自動精算機を買った費用が助成されます。

①の取り組みで助成金の支給対象となるものとしては、次のようなものがあります。
・スタッフへの研修
・外部専門家によるコンサルティング
・就業規則の作成
・人材確保に向けた取り組み（採用サイトの整備など）
・労務管理用ソフトウェアの導入
★労働能率を上げるような設備や機器の導入（自動精算機や滅菌器の導入など）

なかでも、機器の導入(★)にこの助成金を活用されるクリニックが多いですね。
助成される費用には上限がありますが、4分の３が補填されます（条件が合えば5分の４の場合も）。

この「働き方改革推進支援助成金」では②の成果目標に応じていくつかのコースがありますが、
今回はクリニックで使いやすい３つのコースをご紹介させていただきます。

 

(1) スタッフの残業時間が多いクリニックにおすすめ

～働き方改革推進支援助成金「勤務間インターバル導入コース」～

このコースでは、「勤務間インターバル制度」を導入することを成果目標として機器導入などの費用が補填されます。
「勤務間インターバル」とは勤務と勤務の間の時間を確保して労働者にしっかり休息してもらおうという制度ですが、
この制度を入れなければならないほど現状の労働時間が長い事業所が対象となります。

したがって、残業が多く「過去２年間に月45時間を超える時間外労働の実態がある」クリニックが対象になります。
また、令和4年3月31日までに36協定届が締結・届出されている必要もありますので、ご注意くださいね。

気になった方は以下の資料をご参照下さいませ。
厚生労働省リーフレット「勤務間インターバル導入コースのご案内」

 

(2) 年次有給休暇の取得促進や特別休暇の導入を検討されているクリニックにおすすめ

～働き方改革推進支援助成金「労働時間短縮・年休促進支援コース」～

このコースでは、「年次有給休暇の計画的付与・時間単位取得」や「特別休暇」の導入を成果目標として、機器導入などの費用が補填されます。
こちらは(1)のように時間外労働の要件がありませんので、一般的なクリニックで最も申請しやすいコースかと思います。

特に昨年度はなかった「計画的付与」の導入でも助成金の対象となるため、
「有休の取得はスタッフ任せで自由に取ってもらっているけど、人手の足りない日が発生して困っている」
なんていうクリニックには特におすすめです。

気になった方は以下の資料をご参照下さいませ。
厚生労働省リーフレット「労働時間短縮・年休促進支援コースのご案内」

 

(3) 勤怠管理・給与計算ソフトウェアの導入を検討されているクリニックにおすすめ

～働き方改革推進支援助成金「労働時間適正管理推進コース」～

このコースでは、「新たに勤怠管理・給与計算のITシステム導入」を成果目標として、機器導入などの費用が補填されます。
こちらも(1)のように時間外労働の要件がありませんので、一般的なクリニックで申請しやすいコースかと思います。
ITシステムの要件は少し厳しいですが、導入をご検討されている場合は検討の価値があるでしょう。

気になった方は以下の資料をご参照下さいませ。
厚生労働省リーフレット「労働時間適正管理推進コースのご案内」

 

■働き方改革推進支援助成金を申請する際、必ず要求されるものとは

今回ご紹介した３つのコースすべてで要求されるものがあります。
それは、就業規則。

スタッフが10名以上いらっしゃるクリニックが助成金を申請する場合には、必ず就業規則の提出を求められますのでご注意を。
「実はまだ作っていない」という先生方は、今すぐ整備されることをおすすめします。
⇒医療機関のための就業規則とは？

■働き方改革推進支援助成金が気になったら

「この機会に自動精算機を導入してスタッフの負担を減らしたい」
「この機会にクラウドシステムを導入して、自院で給与計算できるようになりたい」
などとお考えの場合は、今回ご紹介した助成金をご活用いただけるチャンスがあります。

当事務所では働き方改革推進支援助成金の申請をサポートしておりますので、まずはお気軽にご相談下さい（全国対応しています）。
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